こんにちは!塾長の石割です。
今日は英語の話なんですが・・・
英語と言えば、進学塾ROBINの英語担当をするスタッフ。
面白くもスパルタな授業でかなり生徒たちの英語力も上がってきたなぁなんて(笑)
単語テストに和文英訳、学校のテストさながらの厳しい月例テスト。
いい感じに生徒たちもしごかれてきたんじゃないでしょうか??
先日、いつものように中3の生徒が和文英訳を解いているときのこと。
「彼は電車に傘を忘れた」
この「忘れた」という表現。
さも当然のように、生徒達は forgot を使ってきたんですが。
ここに一つのポイントがあるのかなぁなんて思ったり。
forgetって忘却することですよね。
で、じゃあ僕たちの記憶から「傘」という道具を忘れることってありますか?
「かさって何?どういう形のもの?どういうとき使うの?どういう素材で作られているの?」
そんなことあります?乳幼児でもないのに?
一応、模範解答としてはleft (leave:置いていく)を使って表現するようにしたんですが・・・
で、次の日。
「私は昨夜よく眠れなかった」
そして書いてきた解答。
” I didn’t good sleep last night. “
そう来たか!
「よく」=good(良い)で置き換えてきたか!
英語を担当していない私は爆笑しましたが(笑)
でも、ここに英語ができない理由のヒントがあるなぁと。
まず、単語帳に書いてある日本語訳の字面だけ見て直訳してもダメなんですよね。
それに、単語を覚えるときは一つの意味だけで覚えるわけにはいかないんです。
例えば「think」も、あるときは「思う」だし、またあるときは「考える」と訳さなくてはならない。
thinkという単語に与えられた定義(definition)は1つでも、それに適合する日本語の表現はいくつもある、
そういう状況はざらにありますから。
「忘れる」といっても、記憶から消える意味ではforgetですが、
この場合は傘を電車に置いてきてしまったということなので、leaveを使うほうがいいですね。
あとは、学校ではあまり詳しく教えてもらえていないかもしれませんが、
同じ「よく」でも、goodもあればwellもある。
goodは形容詞だから、基本の使い方は名詞の前において前から修飾。
でも、今回だと、「よく」は「眠る」という動詞を修飾するわけだから、副詞のwellを使うのが正解なわけです。
(もちろん、他の言い方でgoodを使う用に回避することもできます。
もっとも、それができるなら浜松北高にも受かると思いますが・・・)
生徒たちが書いてくれた解答だと、good sleepと書いてしまうとsleepは動詞ではなく名詞になってしまう。
でも、そうするとdidn’tに続く動詞が何もない文になって、英文としては成り立たないんですよね。
品詞の使い方がちゃんと理解できていれば回避できるミスでした。
そもそも、英文には主語と動詞が必ず必要なのですが、当たり前すぎて学校の授業でちゃんと教えてもらっていないのか、
書いたときに「あれ、動詞は?」って気づかないのもよくないなぁと思ったり・・・
結局のところ、「こういう状況だから、こう!」みたいな教え方が良くないんですよね。
私は~です。というときは「I am ~.」と言います!
あなたは~です。というときは「You are ~.」と言います!
彼は~です。というときは「He is~.」と言います!
で、狂ったようにそれを練習していく。
be動詞の使い方をちゃんと解説せず、無理に形を丸ごと覚えさせるから、なんでも暗記で突破しようとする。
でも、それだとどんどん習う文法が増えれば暗記で対応しきれません。いずれ破綻します。
その場合、次の章で「私はサッカーが好きです」を習うと、
“I am like soccer.”
って書いてくる。
英語が苦手な生徒のあるあるパターン。
あ~もう~!!!
平然とbe動詞と一般動詞を混ぜて使ってくる。
一般動詞とbe動詞は一緒には使えないからね!って言っても、
そもそも一般動詞とbe動詞の区別すらきちんと習っていないわけだから、
いつまでたってもどちらを使っていいかわからない。
しかも助動詞が出たり、進行形になったり、過去形になったり、完了形や受け身を習ったり・・・
そうして使い方が複雑になっていくほど、吸収しきれずに破綻していくんです。
さすがに塾に来てからそうなる生徒はいなくなりましたけど、
中2、中3ですら平然と混ぜて使ってくるので、なかなか困りものです。
いろいろな理由はあると思うのですが、これが英語ができない理由なのかなと。
やっぱり英語も数学も決められたルールの中で組み立てていくわけなので、
基本的な考え方=文法をしっかり教えられない中学校の指導要領に問題があるのかなぁとか・・・
まぁ、そこを嘆いても仕方がないんですが。
逆に言えば、塾って完全に自分たちで教える内容を決められるので、
教えちゃえばよくない??と思ったり・・・
そんな感じで採点と解説をしながら、今日も和文英訳をやってもらっていますが、
英語は毎日の積み重ねでしか力はついてこないので、しっかり勉強し続けてほしいですね。