「解けない」んじゃない、「読めてない」んだそれは

こんにちは!塾長の石割です。

 

 

 

今週はどの学年の生徒も理科社会の勉強をメインでしているようです。

中1社会は世界地理。小学校の社会科はベースが日本地理・日本史になるので、

緯度や経度はもちろん、時差の計算など、いきなり難しく感じるかもしれません・・・

まずは重要語句をしっかり覚えましょう。そして、それがどんなものかちゃんと説明できるように理解してください!

また、時差の計算は難しいかもしれませんが、まずは地球が球体であることをもう一度しっかり意識して、

「日本が正午のとき、他の国の時刻はどうなるかな?」

「日本が真夜中の時、西経何度のあたりが真昼になるかな?」

といった具合に、同じ瞬間でも国によって朝昼晩が異なるイメージを持って考えてみるといいと思いますよ!

 

 

さて、ここ数年で明らかに理科・社会が苦手な生徒が増えてきた印象。

今年の中学生も例に漏れず、理科か社会の少なくとも一方は苦手という生徒が大半な印象です。

ただ、よくよく見ていると、どうやら単純な勉強不足だけが原因ではないようで・・・

例えば、エデュケーショナルネットワークの栄光ワーク・中1理科のこの問題。

 

「右の6種類の生物を観察し、観察しているときに動いていたか・動いていなかったか、生息場所が陸上か・水上か、の観点で分類しました。表は分類の結果をまとめようとしたものです。

(1)表のAに分類される生物を全て選びなさい。

(2)表のA~Dのうち、3つの生物が分類されるのはどこですか。」

 

で、ここでまず最初に発生した問題が、

 

「先生、カタバミとハルジオンって何ですか?」

 

ええ!?そんなことある!?!?!?!?

いや、確かに花とか園芸とか興味なければ見たことないか・・・

かろうじて「スギナ」は「杉菜」と変換できたようでしたが、まさかそこに障壁があったか・・・と。

 

つまり、理科・社会の苦手の原因の一つは、

「科学や社会に興味を持たない子供が多い」ということ。いえ、「知らないことが多すぎる」ということかなと思います。

例えば、高校物理で登場する「慣性力」の単元では、代表的な力として「遠心力」があります。

この「遠心力」、なかなか生活では体感したことないかもしれませんが、

小学校のころ、よくふざけて水の入ったバケツを思いっきり振り回して遊んでた子が周りにいませんでしたか?

または、同じような遊びをした方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?

この時バケツの水がこぼれないのは、

振り回している間、バケツの中の水が遠心力を受けてバケツの底に押さえつけられることで、

バケツが回り続けている限り、逆さになってもこぼれない仕組みになっているからです。

 

このような感じで、身の回りの遊びの中にも実は科学的な学びがあったりします。

ところが、最近はどうもこういう遊びをしたことがないとか、

ニュースや百科事典、偉人伝のようなものをあまり読んだことがない、

本を読まない、遊びに出かけないという子供がどうも増えてきているような気がします。

実生活での実体験や社会的常識が足りないことで教科書に書かれている事柄がイメージできないため、

科学的事象や社会的常識・知識が理解できず、単純に暗記しようとして覚えられずにテストで失敗するパターンが多いように感じます。

 

そして、先ほどの問題で一番生徒たちに聞かれた質問が、

「先生、4マスしかないので6種類の生物が入らないんですけど・・・」

「Aってどんな生き物が入るっていうことですか?」

「(2)ってどういう意味ですか?4マスに分けるのに何で3つに分類するんですか?」

「(2)の回答欄に生き物の名前を書くスペースがないんですけど、どうしたらいいですか?」

 

????はい????

そうなんです、設問の「日本語」が読めてないのです。

そして、一番悪質なのが、5秒くらいで問題文を流し読みして、

 

「先生、これどういう意味ですか?言っていることがぜんぜんわかんない・・・」

 

いやいや、日本語で書いてあるから、まずはゆっくり読んでいってごらんよ?

テストでも同じようなこと先生に聞くの?

入試の時もっと問題文長いけど、本気で受ける気あんの?

 

文を読んでも、聞かれている意図や操作の説明が理解できない。

答えるものが何か、記号を選ぶのか名称を書くのか判断できない。

文が長くなると意味を解読しようと一生懸命読みこんでみようとしない、もはや集中して意図を読み取ろうという意思すらない。

 

それは理科が得意とか苦手とかの問題じゃないんですよ。

解こうという意思があるかないか、正常なコミュニケーションが取れる読解力があるかないかなんです。

平均点を下回る生徒、特に、5教科の合計点数が120点に満たない生徒の場合、

このパターンで勉強ができない、あるいは勉強しても難しいと感じて挫折していることは多いように思います。

で、当然これを直さないことには静岡県公立高校入試に太刀打ちすることはできません。

なぜなら、静岡県公立高校入試の理科や社会の問題では、

短文記述・説明の問題や資料を読み取って70字前後に要約する問題が出題されるからです。

そして、基本的に問題文自体が非常に長く、

実験手順や操作を読むという行為だけで学力の無い生徒がふるい落とせる仕組みになっているからです。

 

ですから、読もうとする努力、読んで自分の力でかみ砕いていく努力をすること、

それを練習して本番でもスラスラ読めるようにすることが大事だと思います。

私が中学生だった約12年ほど前から言われていた、

「静岡の入試は読解力が必要」の本質はこれだと思います。

 

暗記や計算練習、ワークや過去問の周回などももちろん重要ですが、

どんな問題文であれ、丁寧に1問1問読むというところから積み上げていかないと入試を突破することはできません。

面倒くさくて手間がかかるものを、毎日我慢して耐え抜いて積み上げていけるかどうかが受験を左右するのです。

 

中1の皆さん、解ける解けないの前に、まずは集中して問題文を読むところから始めてみましょう!

そして、読めないことが原因で勉強が進まない生徒はたくさんいます!

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