いい指導法かどうかは相手次第

こんにちは!塾長の石割です。

 

 

 

先週のWBCの興奮が冷めやらぬ日本ですが、

今日も朝、昼と情報番組はWBC祭です。

 

 

 

そして、最近よく話題に上がる「栗山監督の指導論」。

いい上司、いい指導者と呼ばれる背景には、

「選手を信じている」

「一人一人と真正面から向き合っている」

「厳かな立場ではなく、若手選手に寄り添っている」

「引っ張るよりも、一人一人を立てて背中を押すような立場」

などなど、現代の理想とも言える指導者の在り方を体現していると言えます。

 

私も塾長とはいえ、あまり上からモノを言うのは好きではないので、

栗山監督のような指導のほうが理想的だと思います。

自分自身そういう振る舞いをしているので、生徒たちには怒るような人だと思われていません・・・

威厳もくそもないですが、かといって何でもかんでもこうしろああしろって偉そうに言うのは私もされたくないのでしません。

勉強するときはしっかりやる、それ以外は生徒達とわちゃわちゃしていたいです(笑)

 

 

ただ、先日、Twitter上でふとこんなツイートをしている野球ファンの方の話を見かけました。

 

「栗山監督が日本ハムファイターズで監督をしていたころ、

今は巨人に移籍したN選手の、後輩選手へのパワハラを止められなかった。

ファイターズファンとしてそういう栗山監督を見てきたので、

今回の栗山監督の采配は日本代表になれるだけの技術と人格のある選手が集まったチームだからこそうまくいったと思う。

進学校ではそういう指導が通じるが、そうでない学校では下手すれば学級崩壊しかねない。」

 

これ、すごい共感できるなぁって思うんですよ。

 

子供たちを指導する学校の先生の立場で、同じ指導をするのは難しいと思います。

「叱らない教育」と聞こえのいい言葉に甘んじて厳しく育てられない子供たち。

学校の先生が叱ろうものなら、真っ先にクレームを入れるモンスターペアレント。

結果として、生徒に寄り添っているようで、生徒優位の指導がまかり通り、

大人の言うことを聞かずに暴走する生徒や、学級崩壊が引き起こされるケースも。

正しい意味での「厳しさを隠す指導」というのは本当に難しく、

相手を選ぶ指導法であるのもなんとなくうなずけます。

 

今の若い世代、もちろん20代の私も例外ではない世代ですが、

職場でもちょっと注意するだけで仕事を休んだり辞めたりしてしまう。

中には逆ギレしてパワハラと訴えてくるものもいるため、叱らずに励まして指導するが、

そのせいか危機感がなく、同じミスを繰り返したり、仕事が終わらなかったりする。

期限のある仕事は若手に任せるよりも自分でやった方が早いので、

少しでもダメだと思ったらできるようになるまでの指導はせずに笑って励ましておき、

その人には大きい仕事や期限のある仕事は一切振らない。

だから年齢を重ねても成長は見込めず、出世などできるだけの能力が身につかない。

失敗したり、誰かに注意されたりするとすぐにメンタルに支障をきたしたり、

反抗的な態度をとって反省しなかったりで全く成長せず、何をさせても仕事にならない。

注意したり指導したりするのはコスパが悪いので、仕事を振ることなく、周りが離れていき、

気が付いたときには年齢的にも手遅れ・・・

窓際族ですむならまだしも、景気が悪い今の日本ではそういう使えない社員は真っ先に切られてしまいます。

 

社会は誰かのお母さんではありません。学校や家庭のように優しく付き添ってはくれません。

そもそも、そんなことやってるほど暇な会社はありません。

自分で反省し、失敗を認め、次につなげるための改善策を考え、実践していく。

それは誰しも当たり前にやらなければいけないことのはずです。

ところが、それがわかっていない幼稚なままの状態で社会に出ていってしまう人がいます。

そして、最終的には「使えない奴」の烙印を押されて社会の中で沈んでいく・・・・

 

・・・まあ、自分で書いていて悲しくなりますよね。

でも、管理職以上を経験された方や経営者の方はこうしてる方々が大半じゃないでしょうか。

 

優しい教育、叱らない教育、厳しくない指導って言われますけど、

これって若い世代にとって本当に優しいんですかね?

腫れ物に触るように扱われて、最後には周りから離されていく結果を辿るのに?

 

本来ならば、やはり社会に出る前に厳しい経験を積んでおくべきでしょうね。

親も親でダメなことはダメとしっかり教えてちゃんと叱る。

学校生活でも、トラブルが起きたりうまくいかないことがあって問題が起きたとき、

周りの大人が注意や指導をしっかりして、集団ではどのようなことをしてはいけないのか正しく指導する。

そして、そういう経験の中で、「どうすれば次に活かせるのか」ということを常に考える癖をつけさせる。

まずはそれが重要なのかなと思います。

 

厳しい現実と向き合った経験があるかないかだけでも、だいぶ違うんじゃないかと思います。

今の子供たちは、デジタルの世界に慣れているので、既にある情報をトレースして利用する能力はかなり高いですが、

自分で考える力や正しい判断力が年齢相応に備わっていない生徒も増えたような気がします。

自分の主張を通すために都合のいい解釈で引用して大人に逆らう生徒や、

周りの生徒に迷惑をかけるような行為を平気でするような生徒もいます。

 

学校だけでなく、塾や予備校でもそうですが、

栗山監督のような指導が効くのは、最低限度の躾がされている生徒だけだと私も思います。

そうでないなら、上の立場に立つものが正しくひっぱらなければいけない場面は必ず来ると思います。

ただ、私も叱ったり怒ったりっていうのは苦手なので、できればやらなくて済む方がいいなと思います。

ありがたいことに、そういうことにはまだなっていないんですけど・・・

 

ちなみに、塾は学校よりシビアに切ります。少なくとも、この塾はそうです。

私は他の生徒の勉強の邪魔になるような行為は絶対に許しませんし、勉強したくないならやめてもらいます。

そのままいてもらっても、誰にとってもいいことなんか一つもないので。

たかが塾講師なので、教育論がどうのこうのとかって偉そうに押し付けるつもりはありませんが、

この塾を信じてついてきてくれる生徒達に不利益がないようにしないといけないなとは思います。

塾講師なんて本物の教育者じゃないので、あくまで経営理念の一つとして、そういう振る舞いをしていきます。

そう聞くと厳しいと思うかもしれませんが、そうじゃないと成績は上げられないと思いますから。

あくまでも、ここは塾なので、塾としてのスタンスはキッチリさせています。

 

・・・なんかダークな話になってしまいましたけど、今日も真面目に生徒たちは勉強に励んでいます。

毎日真面目で熱心で、ちょっと息抜きしたら?くらいに思っちゃうくらいですが、平和でいいなと今日もしみじみ思いますね

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